羽虫

詞:戸川純
曲:中原信雄

“羽虫” is a song released by ヤプーズ and included on their first mini-album CD-Y as track #2.

得たひのしれぬ羽虫の
運んで来た悪ひ熱を
少年は、半ズボンから伸びた、陽に燒けたその足のひざにイタダいて、床に伏した。

父は汗をたくさんかくと良いのだと言ひ、
着物の下に下着を何枚も着せられ、
ゆだる樣なふとんの中で食った梨が美味かった。
しかし、ジッとしているだけとは、なんともなんぎなことであります。
誉められるわけでなし、駄賃を貰えるわけでもない(ハハハ。と、これは冗談であります)。
早く元気になりたひ。
フト見ると、まくらもとにゆんベの虫の奴めはひからびていた。

いつまでも、熱はひかなかった。

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